フィットネスクラブのiot化について考える

様々なテクノロジーが、進化する世の中で、フィットネス業界にもiot化が進められています。

そして、異業種のフィットネス業界参入や少子高齢化による労働人口の減少により、フィットネスクラブの競争は激化しています。

今後のフィトネスクラブは、

『iot化によるサービスの差別化』

が集客やブランディングに大きく影響してくることが予測されます。

iotとは?

IoTを簡単に説明すると、

“身の周りのあらゆるモノがインターネットに繋がる仕組み”

です。

既に私たちの周りは、様々なモノがインターネットに繋がっていますが、フィットネス業界は非常に遅れていると感じます。

ITが世の中を大きく変えましたが、間違いなくフィットネス業界をも大きく変えることは間違いありません。

フィットネスクラブで既に始まっているiot

iot化と言っても、その実態は様々で、大きく分けると3つに分けることが出来ます。

1、施設の運営、管理をスムーズにするため

2、従業員の動きを効率化するため

3、会員様の運動効果を上げるため

先ず1つ目の

“施設の運営、管理をスムーズにするため”

です。

プールの水質管理を人の手で行っているフィットネスクラブもまだまだ多いですが、自動でプールの水のpH値を測定し、クラウド上に記録し、常に水質を確認することが出来るようにし、スタッフの業務を効率化しているクラブもあります。

2つめの

“従業員の動きを効率化するため”

は、クラブの込み具合をAIが常に把握し、現在お客様が多く、込み合っている場所をスタッフに指示し、スタッフ配置を最適な状態にするということを行っているクラブもあります。

そして、3つ目の

“会員様の運動効果を上げるため”

です。

今現在、フィットネスクラブが最も意識を向けているのが、この3つ目であることは間違いありません。

スマホにアプリをダウンロードし、会員証を持たずにスマホで入館することができ、アプリからは、現在の込み具合や駐車場の混雑状態までを見ることが出来るだけでなく、クラブに行っていない時は動画で運動指導動画を見ることが出来る。

アプリは、活動量計にもなっていて、クラブに行っていない時の、歩数や運動量、睡眠の質まで測定することができ、

そのデータは、クラウド上に保存され、クラブに行った際には、トレッドミルやエアロバイクにスマホを置くだけで、そのデータから、今日行うべき運動をAIが指導する。

スマホは忘れるときもありますし、持っていない人もいます。

そういった問題を解消するために、ある眼鏡メーカーが、フィットネスクラブとコラボし、眼鏡に活動量計を付けて、スマホがなくても同じサービスを受けることができるようにているところもあります。

まだまだ出来るフィットネスクラブは少ないですが、VR(仮想現実)を楽しみながら運動できることもiot化とも言えます。

iot化を進めるうえで想定される障壁は?

フィットネスクラブの主となる会員の多くが、高齢者であることから、スマホやアプリの導入が困難であると考えられます。

また、iotに最も敏感な若年層が顧客でないこともフィットネスクラブがなかなかiot化しにくい点であると考えられます。

フィットネスクラブは、吸収合併等で様々な企業が合わさった状態で運営しているクラブも多く、業界自体が新しい文化が導入されにくい原因となっているのではないでしょうか。

フィットネスクラブの市場規模は今や4000億円を超えていますが、実に多様化しています。

パーソナルトレーニングジム続々と増え、マンションにもフィットネスクラブ並みのマシンが設置されているところも増えてきました。

サロネーゼ的に個人が自宅でフィットネスプログラムを提供する個人事業主も増加しています。

24時間営業のフィトネスクラブ、ホテルや温浴施設に併設されているフィトネスクラブもあります。

フィットネスクラブのiot化は、他競合店への差別化の一つとして、益々注目されることと思います。

フィットネスクラブの経営者はもちろん、店長、マネージャーは、アンテナを高く張り、様々な情報を収集する必要があります。