今はSNSの時代と言っても過言ではありません。
facebook、Twitter、Instagramといった代表的なSNSをはじめ、LINEのタイムラインもSNSと言えます。
本日は、フィットネスクラブ、スポーツ施設で働く従業員のSNSの是非について考えてみたいと思います。
私も、全国展開しているフィットネスクラブ等の体験や見学に行くと
「ここに関わる従業員、皆がSNSで自社の情報を拡散すれば、もの凄い宣伝効果があるだろうな」
と感じます。
SNSの活用については、会社の公式アカウントを活用することはもちろん、
「従業員全員が個人アカウントでも自社の宣伝やブランディングに協力して欲しい」
と考える会社、経営者もいらっしゃるのではないでしょうか?
フィットネスクラブ従業員がSNSを利用することのメリットとデメリット
SNSで自社の情報が拡散されることで多くの人に認知度を高めることは可能です。
訴求力の高い動画が人気となり、SNS内で、いわゆる「バズる」ことで一躍有名フィットネスクラブになることも夢ではないかもしれません。
しかし、私個人の考えでは、従業員のSNSの利用は反対です。
従業員のSNSの利用はリスクにもなります。
従業員が、勤務中に不適切な動画をアップロードすることで、休業をせざるを得ない状況になった企業は皆さんもご存じのことと思います。
従業員の投稿が炎上すれば、企業のイメージダウンだけでなく、経営状況も危うくなる可能性があります。
フィットネスクラブの従業員がSNSを利用することのデメリット
・スタッフ間の個人的なやり取りを投稿してしまう
・企業の機密情報を漏らしてしまう
・企業の陰口を書いてしまう
・お客様の悪口を書いてしまう
・業務に関係ないことを投稿してしまう
・お客様と個人的なやり取りをしてしまう
といったデメリットがあります。
SNSの利用を強要することも問題
私が知っているフィットネスクラブで、
「会社の指示通りの投稿をすること。経営者の投稿はシェアやリツイートしすること。」
と従業員に支持している企業がありました。
会社が従業員に対し、SNSの利用を強要することは、紛れもない公私混同で、法律的に見ても
“違法な業務命令”
となる可能性が高いです。
スタッフがSNSの利用する際のルール
私は経営者一人が投稿することをお勧めいたしますが、どうしても従業員にもSNSでの情報拡散を望むのであれば、正当性があり厳重なルールを作る必要があります。
・会社の機密事項を投稿しない
・会社のノウハウ等の情報を投稿しない
・取引業者の情報を投稿しない(物販の仕入れ等)
・個人的な考えを会社の意見と読み取れるような投稿はしない
・他の従業員の個人情報を投稿しない
・正しい日本語を使う
・会員様の個人情報を投稿しない
・業務に関連性のない内容を投稿しない
・政治、宗教に関する内容を投稿しない
・投稿は勤務時間内のみに行う
・企業のイメージダウンになるような不適切な写真、動画を投稿しない
・利用するのであればハンドルネームで登録し、仕事のことには一切触れずに個人が特定されないように利用する
と当然の内容もばかりですが、従業員のSNSの利用には、必ずしっかりとした教育が必要です。
従業員のSNS利用で実際に起きたトラブル
私が関わった全国に50店舗以上展開するカルチャーセンターでは、
「そんなこと言わなくても従業員は皆、分かっているでしょう」
と、私のこの意見を聞かなかったため、40代後半の従業員がSNSの使い方を分からず、業務連絡や飲み会の約束を投稿し、大問題となりました。
経営者と従業員のビジネス感覚、意識の差は非常に大きいものです。
たとえ時間が掛かっても新入社員やSNSやネットに疎い年齢層の従業員にはとにかく注意と管理が必要です。
SNSは、上手く使えば素晴らしいビジネスツールとなります。
しかし、それは諸刃の剣でもあります。十分にお気を付けください。