日本のフィットネスクラブは飽和状態にあります。
その数は、2020年の時点で7800店舗を超しています。
その後も24時間フィットネスやFCでのフィットネスクラブが続々と増えています。
この数は、日本に存在するホームセンターの数よりも多いです。
少々、信じられませんが、事実です。
個人で運動指導や整骨院でパーソナルトレーニングを行っているところも増え、フィットネスクラブの競合相手は、フィットネスクラブだけではなくなりました。
全ての運動指導、スポーツ教室などスポーツサービスを提供する全てがライバルになります。
本日は、基本に立ち返り、フィットネスクラブが成功するための要因を考えてみたいと思います。
1. 他フィットネスクラブとの差別化
フィットネスクラブに限らず、競合相手の差別化を図ることで、顧客に選ばれる理由を作ることができます。
運動指導の専門知識、運動生理学、栄養学、病理学といった健康に関する専門知識や技術を習得し、他社が行っていないサービスや他社よりも高品質なサービスを提供する必要があります。
また、他のフィットネスクラブにはない独自のサービスを開発することは必須です。
IOT化、AIの導入、設備の充実化と様々なサービスが提供されていますが、まだまだで、検討の余地はあるはずです。
なによりも重要なことは、顧客満足度を上げることにより、一度入会した顧客を長く継続してもらうための工夫を持つことです。
24時間フィットネス、無人フィットネスは、清掃状況やマシンの故障をなかなか修理されないことが問題となっています。
これも改善することで集客の強い武器になる可能性があります。
2. マーケティング
闇雲にチラシを配ったり、ポスティングをしても効率よく集客することは出来ません。
効果的なマーケティングを行うことで、自店の認知度を高め、新規顧客を獲得することができます。
そのためには、集めたい新規顧客のターゲット層を明確化する必要があります。
チラシやホームページにターゲットを絞った写真や動画、キャッチコピーを掲載する必要があります。
また、SNSを活用して、情報を発信し、見込み客とのコミュニケーションを図る必要があります。
ネットで検索する人は減少し、YOUTUBEやTIKTOK、Instagramのリールの動画でお店を見つける層が増えています。
YOUTUBEやSNSは無料で使用できるツールですので、活用しない手はありません。
3. 顧客管理
顧客(会員)との良好な関係を築き、継続率を上げ、退会防止をすることはフィットネスクラブにとって最も重要です。
顧客情報を管理することで、顧客一人ひとりに合わせた声掛けやサービスの提供する。
入会後のアフターフォローを充実させることで、顧客満足度を高める努力が必要となります。
4. 価格設定
フィットネス業界は価格破壊が起きています。
ディスカウントすることは業界を衰退させる要因になりかねません。
競合相手との比較や顧客のニーズを考慮し、適切な価格設定を行う必要があります。
そして、会費以外で利益を出す方策も必要となります。
客単価を上げるためにはどうすれば良いか?
物販等で利益を上げることができるものはあるか?
パーソナルサービス等で会費以外で客単価を上げることは可能か?
オンラインレッスン、有料ライブ配信、その他、利益を生む方法を見つける必要があります。
5. 人材育成
24時間フィットネスや無人のフィットネスはこの限りではありませんが、昔から「企業は人なり」と言われるように、顧客に満足してもらえるサービスを提供するためには、スタッフの教育が重要です。
専門知識、接客態度、チームワークや雰囲気などはいかがでしょうか?
アルバイトばかりで仲の良い会員さんとだけ話すスタッフ、スタッフ同士で馬鹿話を永遠にしているという場面によく出会います。
フィットネスクラブは接客業であることを業界全体の意識が薄いように感じます。
6. 継続的な改善
研修などで一時的にサービスが良くなったとしても、継続しなければ意味はありませんし、常に提供するサービスは改善し続けることが必要です。
「餅は餅屋」といいう言葉があります。
社内で研修をすることも良いですが、研修講師、マナー講師、コンサルタントにその役割を依頼することも視野に入れることもお勧めします。
また、フィットネスクラブで行っているところは非常に少ないですが、覆面調査等で日頃のサービスを経営陣が知る必要があります。
これらの点に取り組むことで、競争激化しているフィットネスビジネスで成功できる可能性を高めることができます。
これらの情報が参考になれば幸いです。