飽和状態の24時間フィットネスを考える

24時間フィットネスは、飽和状態だと思われます。

24時間フィットネスは今後減少していくのか?

はたまた、形を変えて進化し、更に数が増えていくのか?

また生き残るためにはどうすればよいか?

本日は、飽和状態となっている24時間フィットネスについて考えてみたいと思います。

24時間フィットネスの現状と課題

24時間フィットネスは、いつでも行けるという利便性と低価格の月会費によって多くの支持を集めています。

しかし、異業種からの参入も相次ぎ、競争が激化しています。

そんな中で差別化することが難しく、どこも似たり寄ったりジムとなり、価格競争に陥っている状態です。

新型コロナウイルス感染症の影響により会員数が減少した店舗もあります。

一度、退会した会員は、他のジムがどのようなものか知りたいのか、元のジムに戻ることはほとんどなく、必ず他のジムに入会します。

24時間フィットネスは、トレーニングマシンやフリーウエイトのみのジムが多いですが、マシン、プール、スタジオのあるフィットネスクラブ同様、入会キャンペーンを行い入会手数料や会費を割り引きした期間のみ入会者を獲得するという戦略しか取ることができなくなってきているジムが多くなってきています。

24時間フィットネスの今後

24時間フィットネスの今後は、次のように変化してくことが考えられます。

更に競争は激化し、経営が困難な店舗やロイヤリティのパーセンテージの高いFCの店舗は淘汰されることが予測できます。

財源力と新しいサービスを企画することができる大規模な直営店や地域に根ざした小規模な店舗が生き残ることが予測されます。

既に文化となった24時間営業はなくなることはないと思いますが、中には営業時間を縮小するジムも出てくるかと思います。

パーソナルトレーニングや他ジムにはないサービスなど、差別化を図ることができた24時間フィットネスだけが生き残ることができるでしょう。

24時間フィットネスの中にも女性専用、シニア向け、リハビリ専用、何かのスポーツに特化したジム、運動だけでなくカルチャー教室を組み合わせたようなジムなど、特定の層に特化したジムや多様性を持ったジムも出てくると思います。

24時間フィットネスが生き残るためには?

24時間フィットネスが生き残るためには、以下の戦略が考えられます。

フィットネスに通う人の主な目的は、痩せる、筋肉をつける、健康になることです。

多くの人が継続できない理由は、目的なく入会したり、目標を達成することができないために退会します。

ですから、ジムのコンセプトを明確にし、顧客のニーズを的確に把握する。

そして、そのニーズに合ったサービスを提供する。

競合他社との差別化は必須です。

「筋トレの指導を受ける必要はない」

「マシンをしていれば筋肉はつく」

と思っている人も多いです。

マシンの使い方を指導することができる人は、たくさんいますが、より専門性の高いトレーナーを配置することで目標達成ができるジムと認識してもらえるようになります。

既に複数のジムが、アプリやAIを活用していますが、単にトレーニングの方法を動画で見せたり、マシンの負荷を伝える、トレーニング日記をつける、といったものだけでなく、会員のやる気と継続力を刺激するために更なる進化と他ジムとは異なったサービスが必要になります。

そもそも、24時間フィットネスに通う人は、他人とのコミュニケーションを求めていない人の方が多いのかもしれませんが、これからは、利用者同士が交流できるようなコミュニティを形成することで、そこでしか会うことができない、そこでしかできないことを提供することで継続的な利用を促す、ということも必要になってるかもしれません。

24時間フィットネスは、飽和状態ではありますが、とはいえ、今後も成長が見込まれる市場です。

単なるトレーニング機器貸出施設から脱却できたジムが今後成長していくのではないでしょうか。