日本のフィットネスクラブは飽和状態です。
日本のフィットネスクラブの数は世界で5番目に多いです。
しかし、日本人のフィットネス参加率は世界の5番目にも入っていません。
施設だけ多くて運動をする人は少ない。
残念ながら、お客さんの取り合いを行っているのがフィットネス業界の現状です。
このような状態であるにも関わらず、異業種からフィットネス業界に飛び込んでくる企業は後を絶ちませんし、FCの24時間フィットネスも次々と増えていっています。
このままだと、数年後には多くのフィットクラブが閉鎖に追いやられることが予測できます。
価格破壊が起こっているフィットネスクラブで競合相手に勝ち、生き残る方法はどうすれば良いでしょう?
このような状況下で競合相手に勝ち、生き残るためには、以下の方法が考えられます。
フィットクラブが生き残るためには?
1. 差別化
価格競争に巻き込まれないためには、競合との差別化が必要です。
・独自のサービス
パーソナルトレーニング、ヨガ、ホットヨガ、エステ、整体など、既に導入されているクラブが多いです。
また、水素水の無料提供、ドリンクの無料提供、ネイルができるクラブまであります。
他のクラブにはない独自のサービスを提供することで、差別化を図ることができます。
・ターゲット層の絞り込み
女性専用、シニア向け、アスリート向け、キッズ専用、親子で参加など、特定のターゲット層に特化することで、差別化を図ることができます。
目的別にもダイエット、運動不足解消、リハビリ、パフォーマンス向上、ゴルフなどのスポーツに特化したトレーニングとターゲットを絞ることができます。
・高級路線
高級感のある設備やサービスを提供することで、差別化を図ることができます。
トレーニングマシンなどはもちろん、更衣室のドライヤーやシャワーヘッドを有名ブランドものを設置しているクラブもあります。
2.顧客満足度の向上
会員様の顧客満足度を高めることで、退会者を防ぎ顧客を囲い込むことができます。
そのために必要なのは、
的確な指導、スタッフの運動指導知識、スタッフの清潔感、丁寧な接客、清潔感のある施設、充実した設備、多様なプログラムを常に改善、進化させる必要があります。
3. オンラインサービスの活用
会員様がクラブに来店していない時のオンラインサービスは重要です。
オンラインサービスを活用することで、顧客満足度を上げることはもちろん新たな顧客を獲得することが可能です。
・オンラインレッスン
オンラインでレッスンを提供することで、時間や場所に縛られないフィットネスサービスを提供することができます。
・オンラインコミュニティ
オンラインコミュニティを形成することで、顧客との繋がりを深めることができます。
4. コスト削減
コスト削減を進めることで、価格競争力をつけることができます。
・業務の効率化
業務の効率化を進めることで、人件費を削減することができます。
かなり昔のことになりますが、私が初めて働いたフィットクラブでは、あるスタッフは毎日のようにアルバイトのシフト作成業務に追われ、現場に立つことがほとんどありませんでした。
スタッフの手が空けば、今以上のサービスを提供することが可能になります。
・無駄な経費の削減
必ず無駄なものはあります。
無駄な経費を削減することで、コスト削減を進めることができます。
私がよく目にするのは、マンションへのポスティングです。
郵便ポストのすぐ下にポスティングされたチラシを捨てるためのゴミ箱が設置されているところがあります。
ポスティングを外注している業者が数をはけさせるためにそのようなマンションにもポスティングするのかもしれませんが、非常にコストの無駄を感じます。
5. マーケティング戦略の強化
効果的なマーケティング戦略を立てることで、新規顧客を獲得することができます。
闇雲にチラシ配布したり、ポスティングしたりすることは、時間もお金も無駄になってしまいます。
顧客対象がどこにいるのかターゲットを絞ったマーケティング調査はもちろんSNSを活用した情報発信、地域密着型クラブは地域イベントへの参加なども認知度を上げるためのマーケティングと言えます。
日本中で飽和状態にあり、価格破壊が起こっているフィットネスクラブ業界で生き残るためには、差別化、顧客満足度の向上、オンラインサービスの活用、コスト削減、マーケティング戦略の強化など、様々な対策が必要です。
経営陣は、これらを常に見直し改善することで競合相手に勝ち、生き残ることができるはずです。
競合相手に勝ち、生き残るための戦略を立てることが経営陣の仕事ではないでしょうか。