フィットネスクラブは施設貸しビジネス

フィットネスクラブは基本的に施設貸しビジネスです。

お客様に施設として存在しているトレーニングマシンやプール、お風呂を貸すことが主な仕事です。

スタジオレッスンやトレーニングマシンの指導も業務の一つですが、

全ての会員の中でスタジオレッスンに参加している人は、何割存在しているかを把握していますか?

マシン指導が必要な会員が全体の何割いるでしょうか?

午前中の営業などは、主婦の利用が多く、スタジオプログラムが花形と言えますが、

全ての営業時間の中で、最も多くの人が利用するものはなんでしょうか?

スタジオでしょうか?

プールでしょうか?

更衣室は?

フロントは?

フロントから更衣室までの通路は?

とにかく会員の利用頻度の多い施設を把握する必要があります。

実際のところ、フィットネスクラブの新聞折り込みチラシの多くが、施設を売りにしています。

スタジオプログラムを前面に一番大きく打ち出すところは、ほとんどありません。

私がフィットネスクラブに勤めていた頃、社内では、スタジオプログラムがメインの仕事でそれさえしていれば、

他はあまり重要でないという雰囲気のフィットネスクラブもありました。

フィットネスクラブは施設が売りであることを意識すべき

フィットネスクラブは、もっと

『施設が売り』

『施設を貸すビジネス』

であることを意識すべきです。

そうすれば、外観や看板にももっと違った見方が出来るはずです。

施設内のプロショップの設置場所やフロントから更衣室までの導線と改善すべき点が、どんどん見つかるはずです。

全てのスタッフがそうしているうちに、施設のカッコ良さを追求してくるようになります。

余計な告知物やポスターがベタベタと貼られていないか?

破けてしまっているポスターはないか?

お客様から見えるところに段ボール等を置いていないか?

いつまでも修理中と貼り紙されているものがないか?

そもそも、清掃が行き届いているのか?

私は、勉強のために毎日のように様々なフィットネスクラブに通っていますが、

いつも不満に感じる点は、清掃が行き届いていないところです。

「ここのシューズロッカーは何カ月拭き掃除してないんだ?」

「絶対、1週間以上はこのエアロバイク拭いてないな」

と感じるところが何と多いことか。

フロントスタッフの方のセールストークには、施設の紹介と料金のことがほとんどです。

でも、どのフィットネスクラブに行っても、スタッフのほとんどが、施設を大切してるようには感じることが出来ません。

私はいつも

「ここのマシンは好きだけど汚い」

「ここは場所的に通いやすいけどなんかダサい」

「ここは料金が安いけどスタッフの意識が低い(ゴミが落ちていたたり、汚れていても気づかない、困っている会員がいてもきづかない)」

といった点から、なかなか

「ここに入会したい」

と思えるフィットネスクラブに出会うことがありません。

スタッフ一人一人が施設を大切にすることで自然と自分たちだけのブランディングが創り上げられる

フィットネスクラブに、ステータスとして通っている人も増えています。

フィットネスクラブは、カッコイイと思える、所属の欲求を満たしてくれるものでないといけません。

高級ブランドショップの定員さんは、商品を取り出して見せてくださる時に、値段の高い低いに関わらず、手袋をつけて商品に触れます。

これは、商品に傷をつけてはいけないということもありますが、商品を宝物のように大切に扱っている証拠です。

多くのフィットネスクラブは、施設の設備そのものではなく、施設をブランドとして大切に扱っているか?を見直すべきだと思います。