フィットネスクラブに行くとインストラクターのプロフィールが貼られているところが多いです。
私はプロフィールは非常に大切だと考えています。
しかし、ほとんどのフィットネスクラブは、
「名前」「役職」「担当レッスン」「好きな食べ物」「会員様へ一言」
といった、ごくありきたりのことが書かれているケースが多いです。
類似性の法則を活用する
人は、自分と同じ環境にいる人や考え方が同じ人、近い人に親近感を覚えます。
出身地や出身校、趣味や嗜好が同じ相手に対しては、初対面でも直ぐに好意を持つようになるものです。
これは、
“類似性の法則”
と呼ばれるもので、フィットネスクラブも入会率アップ、退会防止のためにも類似性の法則を利用すべきものです。
偶然知り合った人と出身校が同じで、話が盛り上がったという経験はないでしょうか?
誰にでも一度や二度はあるはずです。
プロフィールは、当たり障りのように書いてしまいがちですが、
決して万人受けを目指してはいけません。
そして、プロフィールは、自分ではなく日頃近くにいる人に書いてもらう、
もしくは協力してつくるべきです。
自分では、どこかイイカッコ書いてしまったり、自分のことを客観的に見ることが出来ずに自分の良さを出せない場合があります。
あるフィットネスクラブのスタッフプロフィールの“好きなもの”の欄にこんなことが書かれていました。
「ドラクエ!中でもドラクエ10は神です。シリーズ全部コンプリートしてます!(笑)」
私は、「なんだこの人は?どうして貼りだす前に誰か注意しなかったのか?」
と思いました。
中にはこのプロフィールが響く会員様も存在するのかもしれませんが、それこそごく稀なことでしょう。
魅力的なプロフィールとは?
様々な自己開示をする必要がありますが、会員様から
「この人の話を聞いてみたい」
と興味を持っていただく必要があります。
年齢より若く見える女性スタッフであれば、年齢を開示し、
「3人の子どもがいます。産後太りで10キロ太り、運動を始めたところ3カ月で10キロのダイエットに成功。この経験をきっかけにインストラクターになりました」
と書くのもよいですし、
ムキムキの筋肉質の男性スタッフなら
「私は子供の頃から、体が弱く、18歳まではガリガリでした。ベンチプレス100キロ上げることを目標に独学で筋トレを始めました。今考えると遠回りしました。会員の皆様には短期間で効果の出る筋トレをお教えします。」
というのでもよいです。
怪我の経験からリハビリトレーニングで復帰した経験があるスタッフであれば、
「21歳でヘルニアになり、スポーツを諦めました。しかし、30歳で一念発起し自分自身でトレーニングを考え、今では腰痛を再発することなく楽しくレッスンしています。私の腰痛体操のレッスンに是非ご参加ください。」
「長年、テニス肘に悩まされていましたが、素晴らしい整体師との出会いで、好きなテニスをまた始めることが出来ました。同じお悩みのある方は声を掛けてくださいね。私が試した治療法とトレーニングをお伝えします。」
というものでも良いですし、
「父が高血圧で薬を飲むようになって以来、毎朝父とウォーキングしています。1年で父は薬を飲まなくてもよくなりました。適切な運動強度が知りたい方は、私にお任せください。」
「父も私も同じ〇〇高校出身で、父も私も同じ野球部でした。」
と身内に会員様と同じ境遇の人がいるということを書くことも共感していただけます。
「3年前からゴルフを始めました。ゴルフのスコアは現在100です。今年中に100を切ります!ゴルフ好きな方はアドバイスをお願いします!」
と趣味のことを書くことも良いですが、端的にならずに、その人の物語を感じる内容を書く必要があります。
会員様がスタッフのプロフィールを見て共感共鳴してもらえる
「この人と話してみたい」
と感じていただける、そして
「この人から学びたい」
と思っていただけるものが必要です。
たかが、プロフィール。されどプロフィールです。